生きてるだけでありがたみ

推しくんがずっと好きな仕事をしていられますように

死神の精度~7Days Judgement 初日

 

 

初日おめでとうございました!!!!!!

 

何故か今日は私がいつになく緊張して、確かに初日ならではの独特の緊張感みたいなものは初日観れる時も観れない時も関係なくいつもあるし熱心なファンってそういうもんだと思ってるんだけど、なんか本当に今日はまるで自分のことのように緊張したんですよね。ファンとしての緊張感というよりは、お前が出るワケじゃねーぞ!!って自分で自分にツッコミ入れたい感じのリアルなドキドキというか。

それで考えてみたら、推しくんのファンになってから2.5次元でもコメディでもない、一般のストレート舞台の初日に立ち会うの初めてかもしれない…?と気付きました。

2.5や、そうでなくても笑いが主体だと公言されてる舞台(まあバンビは蓋を開ければ激重だったけどそれは置いといて)は、初日ってどんなものを見せてもらえるんだろう!ってワクワクの気持ちしかないのでこんな風に緊張したことってなかったんです。でも今回、本当にすっごく楽しみにしてたしワクワクも大きいんだけど、なんか本当に始まるまでめっちゃ緊張してしまいました。推しくんを推し始めて、ど新規ながらもうかなりの作品を観に行ったけど未だに初めてのことってあるんだなあ。

 

初めてといえば、帰り道に舞台のことで泣きながら帰ったのも生まれて初めてだったな。

今回上演中はそこまでボロボロに泣かなくて、推しが泣きギレしてるシーンと、ラサールさんがめちゃめちゃカッコいいシーンと、ラスト付近のシーンでちょっとぽろっときた程度だったんですけど。帰り道で色々反芻してたらすっごくすっごく悲しくなってきてしまって、駅までの10分ほどの道のりを泣きながら歩いてるやばいババアが爆誕してしまった。あのあたりサンシャイン通り?くらいまではひとけのない場所なので人に見られることもなくて良かったけど…。

 

原作も有名な作品だし、過去に舞台化も映画化もしているのでここからはネタバレ無配慮でいきます。

 

物語としてはもちろん死神が主人公なので「人の死」を扱うものなんだけど、原作からして「死」そのものに悲壮感はあんまりない作品なんですよね。すでに死ぬのが決まっている人の話だから、っていうのもあるとは思いますが、それに加えて舞台は全編に音楽が流れ、わりとコメディタッチのセリフのやりとりが多く、何よりも語り部の死神が人の死を「どうでも良いこと」だと捉えているからだと思う。

でも、私はこの舞台を観て、人の死はあまりにもあっけなく儚く、そして悲しいものだなと思った。それを悲しいと思うのは私が人間だからだけれど、でもきっとあの二人にあそこまで付き合った千葉は、ほんの少しだけでも「可」を選んだことを後悔していたら良いのになと思う。

もしかしたら、初めての青空はそういうことだったのではないか。

だって二人は、奥入瀬に行けなかったのだ。

 

 

奇しくも先日子供の頃から心の師匠のように思っていた大好きな作家さんが若くしてお亡くなりになって、その時にも、言い方はアレだけどどんなに地位と名誉とお金があっても、どんなに多くの人から望まれていても人は死ぬ時は死ぬし、その時期は選べないのだと思い知らされました。そんなことがあったばかりだったので、なおさらラストの理不尽さが心にきたのかも知れない。

 

死神の精度~7Days Judgementは、鮮烈な愛憎の物語でした。

阿久津は藤田のことを深く愛していた。愛して愛して、めちゃくちゃに憎んでいて、でもやっぱり心の底から愛してた。

阿久津は藤田のことを殺したいほど憎んでいて、でも絶対に死んでほしくなくて。その感情と向き合うたびに彼はバカだから、もうわかんねーよ!!とキレる。でも、本当の愛ってそういうものなんじゃないかな。

無自覚なまま本人が手に負えないほど強大に育ってしまった阿久津の藤田への愛は、出会った時からずっとその根底にあるのが「お前を殺して俺も死ぬ」という決意だった。

けれどあの日、あの7日目の青空のもとで、彼はきっと初めて「この人とずっと生きたい」って思ったんだよ。

でも、それは叶わなかった。阿久津のヒーローだった藤田は死ななかったのに、でも一方で藤田もただの人間だった。あまりにも理不尽な形で2人の未来は簡単に終わってしまった。

 

千葉に出会う前の阿久津なら、8日目のあと自分も生きる意味を見失って死んでいたんじゃないかと思う。

きっとあの7日間は阿久津にとっても、とても意味があったもので、藤田の生きた証を残したくて、本当の意味での両親の仇を取りたくて、バカな彼なりに選んだ方法があれだったんだろうな。

ラストにマッピングの文字だけで淡々と語られるその後の話に、彼の決意と生き様の変化が詰まっていた。彼は最終的に「藤田を殺して俺も死ぬ」から「藤田のために一人で生きる」という道を選んだのだ。

 

それでも私は2人が奥入瀬に行けなかったことがすごくすごく悲しくて、帰り道はそのことを思ってめちゃめちゃ泣いた。そのことを考えると今でも泣けてしまうし、今もこのブログを泣きながら書いてます。

終わった後はどちらかというと呆然としていて、あんまり受け止めきれなくて、やっぱりやるせなくて悲しくて、なんか私がめちゃくちゃ奥入瀬に行きたくなった。(???)

 

BLとかいう言葉で表すと安易な感じになってしまうのだけど、藤田と阿久津の関係性にはそういう部分もある気がしました。そもそも任侠ものって精神性としてはそういう側面あるじゃないですか。

あくまでこれは「概念」の話なんですけど、一歩違えば阿久津は藤田に抱かれたかったかもしれないし、藤田は阿久津に少しそんな気持ちを抱きつつも我が子のように思ってたから手を出せなかったのかもしれない。それはまるで無自覚なブロマンスだけれども、そう感じられるやりとりがちょいちょいあるんだよな…これは私が腐っているせいかな…と思ってたら、推しくんはインタビューで2人の関係性を「恋人のようでもある」って言い切ってるし、石井さんはパンフでBL的な要素もあるっぽいコメントしてるしで、そりゃ演者がそういう解釈でやってるならこれはもうボーイズ(ではないけど)のラブだな!?っていうwwww

 

まあ、最初の方でも広義での愛の物語であるとは書きましたし、ほんとそういう感じなんだなあ。

すっごく安っぽい言い方しますけど、これマジで任侠ブロマンス好きな人にはめちゃくちゃ見て欲しいやつです……

 

 

さてこれから1ヶ月。私も、公演回数にしたら半通に満たない程度ですが最後まで付いて回るので、最後まで誰も怪我なく頑張ってほしい。やばい殺陣はないんですけど、りんご剥くシーン地味に怖いんですよね……www あとアジトのドア、うっかりすると指とか挟みそうじゃない…?なんかそういう地味な心配をしてしまう舞台だったなwww

あとラスト近くのわりと重要なセリフを萩原さんが初見でもわかるほど盛大にミスってたので、こっちも混乱したけど、一瞬推しくんが露骨に素で「???」って顔したのめっちゃ可愛くて沸いた。けどダメですよ!w

 

まだ東京公演も続くけど、今回も大好きな作品になったので地方ついて行くのがますます楽しみです!せっかくあちこち行くので、楽のあとはのんびり死神旅行記なんか書ければ良いな。

 

 

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東京公演まだチケットある回もあります、当日券もあるっぽいです。

ほんと一人でも多くの人に藤田と阿久津の愛と生き様を見てほしいので、興味を持たれた方はぜひ!