生きてるだけでありがたみ

推しくんがずっと好きな仕事をしていられますように

黒ステ感想とともに人様の推しを語る

推しの現場とほぼ時を同じくして、推しとは別の方向から私が長年応援している作品…黒子のバスケの舞台も千穐楽を迎えました。

 

このブログは「若手俳優のオタク」として書いているので、完全な原作厨の上に基本的に毎回1〜2公演しか見ないこちらの舞台は出演者のオタクの人から見たら茶の間扱いだろうな〜と思っているので普段多くは語らないのですが、コンテンツ全体への思い入れ自体はある意味推しの舞台以上なんです。

アニメ開始当初からのファンなので(アニメ化を機に興味を持ったので本当に開始時から)もう6年以上になるんだなあ…と思うとなんかしみじみします。原作は来年?今年の末かな?で10周年になるんですよね。ひええ…。

ラストゲームの舞台挨拶に周りまくった時、あちこちで主演のけんしょー先生が当時の年齢の話をしてて、そりゃ私も年取るわけだわ…って思ったりしてました。

そう言えば芸能人って年取っていくのは頭ではわかってるんだけど、何故かだいたいファンになった頃の年齢のイメージでどうしても見てしまっていつまでも若い印象だったんですが、最近推しくんと同い年だと気付いてビックリしましたwそう考えると私が黒バスを好きになった頃の推しくんも当時の先生と同い年だったんだよな〜…(当たり前体操)謎の感慨。

 

アニメ化がかなり遅かった作品なのでファンになった当時は当たり前だけどド新規でした。が、知る人ぞ知る「例の事件」によってそのへんの壁はなくなった気がします。事件の唯一の良かったところはその点と、あとはオタクや他ジャンルに優しくなれたことかなあって。ありとあらゆる公式・非公式イベントが中止に追い込まれ複合型イベントからはとことん追い出され、挙句ファンは何1つ悪くないむしろ被害者なのに同じオタクからも差別され迫害された時代をリアルに体感しているので、やっぱり良くも悪くもジャンルそのものに対する思い入れが異常に強いです。この辺のことは詳しく語ると長くなるので、よく知らない人は黒子のバスケ脅迫事件とかで検索してください。*1

事件は本当にずっとトラウマですけど、でもあの時代があったから、当時を超えてきたオタクは黒バスを取り囲む全てに感謝しかないんだと思います。

 

…前置きクソ長かったし誰も興味ない自分語りをしてしまった…!

何が言いたいかというと、舞台版黒子のバスケ、私は何もかも大好きな作品ですが、色んな舞台を見てきた若手俳優オタクの観点からいうと正直「舞台作品」としてはちょっと微妙だなって思うんですよね。

先日も書きましたが、2.5次元舞台独特の「原作や旧作知らない人にわかりづらい脚本の是非」。もちろんそうじゃない作品もありますけど、実際そういう作品は多くて、黒ステもそのひとつだと思ってます。黒ステなんてそもそも完全な続きものだし、正直かなり説明不足な部分も多い脚本だし、と言ってもひとつひとつの試合が元々感動的な上にやしきさんの魅せ方が上手いから勢いで面白くは感じるけど、そういう意味では「良い舞台作品」とはちょっと言い難い。

ただ、それ自体を批判する人もいますが、私は作品によってはそれでいいと思うんですよ。2.5って特殊なジャンルだし、顧客としてどの層を大事にするかは主催やPや脚本・演出家によって違うわけで、それでその部分を取り上げて面白くないって思うのは単純に想定顧客ではなかったってことだと思います。

本当のところ、多分実際は黒ステってもっと早くに企画にあがってたと思うんですよ。作品の人気と規模からしたら、もう舞台化するつもりはないんだろうな〜と思うくらい舞台化が遅かったので。おそらく例の事件のせいで、一度上がった企画が流れたんだと思います。舞台は、もともと作品に携わっている人たちとは別の新たなキャスト・スタッフが大勢関わることになりますから…やはりあのような状態の頃に舞台化の企画を進めるのは困難だったでしょう。*2

だから先日も書きましたが、黒ステってあくまで黒子のバスケという壮大なコンテンツそのもののファンに対しての、ボーナスステージみたいな存在だと私は思ってます。

 

もちろん原作を良く知らずに俳優目当てで観る方もそれ自体はめちゃくちゃ大歓迎ですし、結果として楽しんで貰えて黒バスという作品を好きになってもらえるならそんなに嬉しいことはないですが。

 

そう言えば、黒子くんの役をアニメと同じ彼がやることにも当初はかなり賛否ありました。私は彼は声の最推し(茶の間なので普段推しとは言わないですがファン暦自体は推しくんより長い)だし本人自体も大好きですが、今だから言うとどっちかといえば反対派でした。それはビジュアル云々ではなく、ただ単純におの家の絆ってちょっと別格だと思っていたので、舞台は舞台の新たな相棒コンビが見たかったからです。ゆうきさんじゃない火神くんと先生がコンビを組むという事実が単純にちょっといやだなあって思ったんですよね。

でも、初演を見に行って黒子くんの第一声を聞いた時、別に泣くようなシーンでもないのに自然と涙がこぼれました。ただ漠然と「ああ黒子くんだ」って思って。寄せてるとか似てるとかでなく、舞台の黒子くんから本物のアニメの黒子くんの声が発せられるの、本人だから当たり前なんだけど、現実感がすごかった。

決まった当初、反対だった理由のひとつに「忙しい彼がキャス変になった場合に二代目はめちゃくちゃやりにくいだろうし可哀想」っていうのもあったのですが、あの舞台は何を置いてもまず「先生の黒子」ありきの舞台なんだろうなあって今は思うので、そこだけは絶対に最後までキャス変なしでやってくれそうなのは嬉しいです。

 

ここまで全く今回の舞台の感想を書いてないな!

 

色々言いましたが、今回も本当に最高オブ最高だったしめちゃくちゃ泣いたしめちゃくちゃ楽しかったです。ほぼ全コマ覚えるほど読んでるので、あそこがなかったな…とかはどうしても気付いてしまうっていうのはあるんですが、それは舞台である以上仕方ないし、そこをサラッと見ていると気付かせられないほどうまくスルーしてるのは本当にすごいなって思う。そして全ての展開と結果を知っててもめちゃくちゃに泣いてしまう演出と演技の熱量がすごい。

ただ毎回思うのですが、どうしてもどんなにエピソードを略しても短い時間である程度の規模の話を詰め込むために、どうしても早回しみたいな展開になってしまうのがちょっと気になるんですよね。とは言えあのスピード感もあれはあれで好きなんですが。やっぱりセリフが全体的に早口なので、ところどころ大事なセリフに重みが感じられないのが残念だなあとは思います。

だからそんな作品の中で常にマイペースにしゃべる木吉のキャラは、良い緩急になってて原作・アニメ以上に良い味になってると感じますがw

 

今回掛け値なしにすごいな!って思ったのはゾーンの演出です。

本来は目からパーソナルカラーの稲妻みたいな光が出る(これアニメ見てない人にはナニソレ…バスケ漫画だよね…?ってなるよな)っていう効果なので、舞台で表現するのは困難というかほぼ不可能で、そのまんまやるとしたら映像使ってアップで目から光を出すとかになると思うんですがそれをコート上に張り巡らされたライン状のライト(?)の色で表現したのはすごかったなあと。

エースがゾーンに入っている時、コート上はその選手が支配しているんですよね。だからあの演出はある意味での正解なんです。そういうところに、やしきさんの黒バス愛をビシビシ感じるから好きなんだよなあ…。

文ステでも思ったけど、今時はそういうアニメ的表現はマッピング使って安易に解決する2.5舞台がほとんど*3の中、あえて『芝居らしい演出』にこだわるやしきさんの手法が本当大好きなんですよね。ご本人も自虐してらしたように(苦笑)、どうしても好き嫌いは大きいと思うんですが。

 

あととにかくむっくんがやばかった。あのウィングスパン再現出来る人間がいるのすごくないですか……中の彼はかつて大柄なことがコンプレックスだったらしいけど、本当に紫原くんという役は絶対彼以外には表現できなかったし、ある種の運命であったと思います。また氷室さんも良かった…!元ヤン氷室さんとしてはちょっと上品すぎる感じはしたんですが、彼のちょっと儚げな美しさが、「一見持てる者に見える持たざる者」の悲哀とすごくマッチしていてすごく良かったです。

陽泉があまりにもリアル陽泉で最高だったので雅子ちんがいないのとか残念だったけど、まあそんなこと言い出したら景虎さんもいないしな。

 

大楽で青峰くんが拳コツンや練習してーのシーンで泣いたの、あれは賛否あると思うんだけど本当に感動しました。なんていうか原作の青峰くんはあのシーンでは泣かないけど、それはショックすぎてただ呆然としていたのと同時に、彼にはまだ「先」があるからだと思うんですよ。あともうひとつ、黒バスにおけるキセキはそれぞれに泣く理由があって、あそこでは青峰くんはそれをまだ得ていないから。

ツイッターで原作でもあの時の大ちゃんは本当は泣きたかったのを彼が代わりに泣いたんだと思うって意見も見たけど、それは私はちょっと違うと思います。原作の黒子のバスケには緻密に計算されたキャラ設定があって、原作厨に言わせると青峰大輝の『泣くタイミング』は本来あそこであってはいけないんです。

でも、私はあそこでおぬくんが泣いたのは決して否ではないです。だって舞台の青峰くんはあれでいいと思うから。あの瞬間の舞台の上での青峰くんが、もっとバスケがしたい、したかった、っていうリアルでストレートな気持ちに、賛否も何もないと思う。だから私は素直に感動しました。

 

 ■突然人様の推しさんについて語る■

さて、大変お待たせしてしまいましたがここで唐突にお題箱にいただいていた人様の推しさんについて語ります。なぜかというと、お題にいただいた俳優さんは、黒ステ赤司くん役の彼。いとかわようじろうくんだからです。

うっかり何かの間違いでエゴサしてこんなクソブログにたどり着いてしまうと申し訳ないのでひらがなでお送りしました。

 

まず原作オタクからの観点で申し上げますと、出番激少ないのによく37公演も出てくれたなあ……!お疲れ様でした!!!!!という気持ち。

いや、肉体的にはあの中では疲れてない部類だとは思いますが、多分精神的にすごい疲れたよね…と思うんですよ…!!感情をあまり出さない、ああいうアクティブな舞台の中でほぼ動きのないキャラだからこそやりづらさもあっただろうし、前述したようにファンからの思い入れが異常に強いコンテンツな上にその中でも超人気キャラですし、プレッシャーもすごかったと思います。

本当に本当に、赤司くんでいてくれてありがとうございました。

黒ステは原作では重要なポジションでもわりと結構うまいこと略してしまうキャラも多いので、今回赤司くんはキャスティングなしで行くことも、正直脚本演出的には全然不可能ではなかったと思います。

でも、やっぱりウィンターカップにおいてそこに彼が「現実」としているといないでは重みが大違いなんですよ。

赤司くんは黒バスという作品の中で出番こそ前半はほとんどありませんけど、超重要キャラです。ラスボスというだけではなく、主人公である黒子のバスケのある意味創世主でもあるので。だから、ただ「いるだけ」でも相当の存在感がないといけない。けど本当、あそこにいたのは赤司くんそのものでした。

私自身赤司くんは二推しだし、周囲の赤司くんファンも「本物だった!」って絶賛してる人多くて、あの少ない出番でそう思わせる空気感、本当に素直にすばらしい俳優さんだなって思います。

あと声!私は必ずしも舞台でアニメの声に寄せるべきだとは思わないのですが、それでも赤司くんが喋ったときにCVかみやひろしすぎてビックリしました。やっぱり今回の出番あたりだと本当に動きのあまりないキャラなので、声が似てる似てないで随分印象が変わると思いますし、決して素の声がめちゃくちゃ似てる感じはしなかったのでそこは頑張ってくださったんだろうなと。

大楽のカテコで普通によーじろー!って呼ばれて戸惑うところもめっちゃギャップがすごくて可愛かったです!w

本当に、あの赤司くんで試合を見たいのでこのままキャス変なしでやってくれると嬉しいなあって思います。特に決勝戦は本当に難しい役柄だと思うのですが、彼なら!と思いますので。

赤司くんの話ばかりですみません!ご本人に関してはまだまだツイッターくらいでしか人となりがわからないので、キャスティング発表された時にまず最初に浮かんだのが正直塩むすびだったんですが(蒸し返して大変申し訳ないんですがつくづく例の事件は罪深いと思います…彼含め劇団のみなさんもそのファンの皆さんも心身ともに健やかに頑張って欲しい…)本当に素敵な役者さんだなって思ったし、今後もっともっと彼のこと知りたいと思います!

そのためにはぜひ推しくんといつか共演して欲しい…ばくろファミリーの人なのでワンチャンあると思うんですよね!うちの推し、こーたろ先生の身内みたいなものなので…笑

あっばくろはゲームとアニメが好きだったのと、公式アカウントのあの感じ(パネル芸とか…w)めっちゃ好きだったので、映像になりますがいつか時間を見つけて舞台の方も見たいと思ってます!

 

 

 

さてさて、黒ステについてはまだまだ話したいこと他にもたくさんあるんだけど長くなりすぎたので感想はこの辺にしておきます。

第四弾も決まったの本当に嬉しい!このまま出来る限りキャス変なしで最後まで、いや出来ることならラスゲまでやって欲しい……。いとかわくんでラスゲの赤司くんを見たい……。

 

どうしても推しの現場とかぶると取捨選択が難しくなってしまうんだけど、次回も準茶の間らしく関西1〜2公演とスケジュールが合えば+東京と大楽LVくらいは絶対行きたいと思ってます。

最後まで千穐楽だけは推しの舞台とかぶらないことを切実に祈ります…!今回マジでギリギリだったからね!?終わったの同じ週だしね!!火花の楽が土曜で良かった……;;

 

そんなわけで第四弾の情報を楽しみに待ちつつ、とりあえず黒ステの話を締めくくろうと思います。ツイッターのやりとりから察するに黄瀬くんのキャス変は考えてなさそうだからやっぱり来年かな?

*1:ただアーカイブに残る事件の事実だけでは、あの頃のファンがリアルに感じていた苦悩って伝わらないとは思いますが…

*2:これはあくまで私の想像に過ぎないので実際どうなのかはわかりません

*3:安易という言い方をしましたけど、2.5の場合それが悪いとは全く思ってません