寂しがらせてもくれない
「火花」通いが終わって絶賛ロス中というか、なかば呆然としています。
はっきり言って、決まった時はおめでとうという気持ちはもちろんありつつ思うところだらけだった。スケジュールとか主催とか。細々と新たな情報が解禁されるたびにモチベが下がっていったし、気が向いたら増やすけど多分気が向かない、むしろそんな金があるならしゃばけ増やす、って正直ずっと言ってた。
そうこう言いつつ、ポコポコ増やされた後出しに文句を垂れながらもそのせいで気づくとどんどん手元にチケットが増えていた。だんだんヤケになって別にアフトとかない回のチケットも何故か増やした。
チケットホルダーの中の紙束を見ながら、ひたすらに虚無だった時期もある。
でも、終わったから言えるってわけじゃないけど、通えばただただ楽しいしかない舞台だった。
いや、未だに無茶なスケジュールについては思うところだらけだし、脚本と演出はもうちょっとどうにかならんかったんかいって思ってるし、何度見ても冒頭の茶番は長すぎると思うし、おたくからの花を禁止しておいて推しに花出してる関係者が激少なかった(大阪は多分なかった)のも腹立ったし、まあ色々、色々不満はあったんだけど。
でも、実際見たらあの物語を単純な火花の舞台化ではなく俯瞰の物語にしたことにはちゃんと意味があったとわかった。(まあ茶番は長すぎるし私にくださいのくだりは必要だったか…?とは今でも思ってるけど)漫才師に限らず、表現者の一人として刺さることもたくさんあった。
そして、本当に通ってる間はただただ毎日楽しかった。
それは、芸人役の四人のアドリブスキルがめちゃくちゃに高くて毎公演どこでアドリブが飛び出すかわからなくてワクワクしたこと、推しくんが本当に楽しそうに幸せそうに演じていたことが大きな理由だと思う。東京ではまだ緊張感があったけれど、なんだかんだで大阪に来る頃にはすっかり家族みたいに仲良しな座組になってるのが見ていて伝わってきて、それがとても嬉しかった。
そして何より、毎公演推しの成長を感じられたこと。
すごく上からな物言いになるけど、本当に回を追うごとにはっきりと成長が見られたというか、めきめきと表現の幅が広がるのがわかった。細かいツッコミやアドリブがどんどん増えていく。石田さんからのアドリブに対応する能力が回を重ねるごとに明らかに上がっていく。
それは私には、実に新鮮な驚きと感動だった。
推しくんに伸びしろがないなんて思ってるわけじゃないんです。むしろ広い芸能界からすればまだまだな役者だと思うし、彼は努力の人だからこれからもどんどん伸びていくんだと思う。
それでも、駆け出しの新人や、最近売れ始めた俳優ではない。いわゆる若手舞台俳優と呼ばれる人たちの中ではベテランの部類になって久しく、他担からは安定感・安心感のある俳優という評価をされがちな推しくんは、こう言うとなんですけど界隈ではもうある程度の高みにいて、目に見えて成長を感じられるっていう現場はそうそうない。
推しくんのようなある程度完成された優等生俳優の、遅れてファンになった新参の私なんかにでも日々成長を目の当たりにすることが出来る現場があるんだという感動を教えてくれたのは、火花という舞台でした。
それだけでも、私がこの作品に思い入れを持つのに十分な理由だった。多ステして良かったと思うし、あらためて推しくんのファンになれて良かった、ってしみじみ感じた舞台だった。
まあ、どんな作品でも通えばある程度愛着は湧いてしまうし、終わる時は寂しい。
もう前楽の段階で、あと一回で終わるんだ、と思うといつもより数倍泣いてしまった。
な〜んて湿っぽくなってたら、前楽の公演中に次の舞台が発表されてんですけどwwwwwwwwwしかも石田さん関連のwwwwww
前楽終わってツイッター見たら友達にめっちゃ空リプで呼ばれてて笑ったわwwww
いやさすがにそこは!?!?!?もうちょっと浸らせてくれんかね!?!?!?
って半ギレしながら先行の予定をスマホのスケジュールアプリに入力するのでした。
…それにしても、最近よしもと御用達俳優みたいになってない?
ラフピー*1まだ消さないほうがいいなこれ?
そして、まあどんなに徳永くんとのお別れが寂しくても悲しくても明日はやってくるし、来週はやってくるし、若旦那はやってくるのだった。
情緒もクソもねえな!!!!!!!!!!
*1:吉本主催公演のチケットを予約出来るアプリ