生きてるだけでありがたみ

推しくんがずっと好きな仕事をしていられますように

死神と旅した9月・後編

前編はこっちだよ!

korilakku.hatenablog.com

 

さて、前回は旅公演折り返しの兵庫公演まででした。

 

後半の公演までの間にちょこちょこ別現場を挟んだのですがまあ〜水を得た魚のようにしゃべりまくる推しくんが可愛かったです。

接触に関しては個人的にはとても満足いくやりとりが出来たのですが、おたくに対する推しの個別対応をあまりに具体的に書きたくないマンなのでここでは割愛します。アッひとつだけ、一度ひどいピンボケ(たぶん撮影時ではなく印画紙抜き取り時のミス)で撮り直しになっちゃったんですが、顔見た瞬間推しくんにあっ撮り直しですね!すみません!wって言われていやこっちがなんかすみません何度も…!って何故かお互いペコペコ謝り合う事態になったの後で考えるとめっちゃ面白かった。どう考えても2人とも悪くないやろ。

某旅番組の上映イベントもめっちゃ楽しかった〜。喋りの関西人と喋りの関西人のコンビだからそりゃあうるさいうるさいw番組も楽しみです!まあ地元では見れないんだけど。保険かけたチケットが余ったので直近に某リオの某けもみみバンド舞台の現場を終えた友人を誘ったら快く来てくれて、素の俳優のイベントって初めてだったそうなんですがめーっちゃ楽しんでくれたので良かった!

 

そんな余談はさておき、東北公演。発表当初はマジで全会場行く気マンマンだったんですよ。ですが改めて計画してみると、関西から東北って思った以上に難易度が高い。そもそも関西でも空港へのアクセスが遠い地域に住んでるのが大きいんですが…。

新幹線は予算オーバーすぎるし、飛行機も思ったより高い。LCCで値段を抑えようとすると自宅からより遠い関空発しかない上に時間が限られていてマチネに間に合わない・ソワレ後に乗れないなどの問題から、必要以上の連泊を余儀なくされるので結局お金がかかってしまって安い飛行機の意味がない。

しかも肝心の大楽が関西からアクセスしやすい仙台ではなく盛岡だったこと、仙台公演と盛岡公演の間が1日空いていて遠方からだとさらなる長期滞在になってしまうこと。私はセレブでもないごく普通の地方社会人なので、お金もないけど、それ以上にそこまで推し事に日数を割けないという問題があります。もう月末の東北を悩んでる段階で、すでに9月はあまりに休み取りすぎでやばかったので。(まあのちにもっと休み増やすことになるのですけど…)

遠征民大好き夜行バスもあるにはあるんですが、さすがに距離が長すぎて出発時間がめっちゃ早いのでどっちにしろ一泊する羽目になってやこばの最大のアドバンテージが全く活かせない。ただ単に無駄に連泊が増えるだけっていう。そうなんですよ!限界オタク、遠征の交通費おさえるならまず夜行バスって言いがちですけど、地方から地方だと夜行バスは使えない交通機関堂々の第一位。そもそも東阪便に比べて競争相手も少ないので、しんどさのわりにさほど安くもないんですよね…。どんなに頭を絞っても旅費だけで5万以下に抑えられず、日数も最低で4泊5日になってしまうしで、そんなこんなであまりの難易度にちょっとモチベ下がってしまって東北行きは一度見送ったんです。

でも何故かある日突然、やっぱり行く!!!って思い立って…飛行機も気合い入れて調べ直したら仙台はソワレのみだから当日出発でも間に合うことに気付き(飛行機がトラブッたら詰むけど)数千円をケチって関空からLCC乗るよりJALの伊丹発早割の方がラクでいいや〜と気付き、ホテルを探し、チケットを手配して結局思い立って3時間くらいで東北遠征決めてしまった。この時LCCを切り捨てた判断がまさかその後奇跡の英断になるとは…。結果としてはまあ関空も意外と早く復旧したんですけど、もしLCCでとってたらまたギリギリまで胃を痛める羽目になってましたしね。

そしてここまで来たらコンプしたかったんですが、さすがに関西から2週連続で東北は無理ありすぎたので唯一山形だけ諦める事となりました。

 

ところで今回の東北旅で私が掲げた大きな目標がありました。それは…

 

旅行中の食費を一切ケチらない

 

そこ!しょうもなって言わない!

だって若手俳優、しかも推しくんくらい年がら年中現場がある人のおたくをしてると、よほど金と暇が余ってる人間でもない限りは普段「純粋な旅行」なんてする余裕ないんですよ。だからこうして「推し事」として普段滅多に行かない土地を訪れる事が出来る機会を大切にしたかった。そもそも私は出費の中でオタク趣味の次に食費が占めてるんじゃないかってほどエンゲル係数が異常に高い食道楽の女です。

食いたいと思ったものは高くても食う!一食一食の機会を大切にする!ネットである程度口コミをちゃんと調べて、大当たりは難しくてもハズレは絶対に引かない!と固く決意して東北旅行に挑みました。

まあ、結果仙台盛岡の計3泊4日、食費だけで諭吉2人くらい吹っ飛ばしましたけどね…。怖くて計算出来ないので概算です。悔いはない。

 

公演チケットに関しては、仙台はネットで購入出来たんですが盛岡の一般発売は現地プレガでしか買えないっぽかったのでダメ元で劇場に問い合わせたらとても丁寧に対応していただき、座席も残ってる中から自由に選べた上に手数料無料で郵送までしていただきました;;地元版のチラシに座席表のコピーまで入ってた…盛岡劇場さんはマジで神対応だったので、なんでもネットで出来る現代にわざわざ電話って面倒だとは思うんですが、皆さんの推しが盛岡劇場で公演をやる際には東北旅行がてらぜひ行ってあげて欲しいです!!!(突然のガチマ)

 

■仙台公演■

ソワレ公演のみだったこと、翌日丸一日開くこともあり午前遅くゆっくりめの出発。

飛行機に乗るのが100年ぶりくらいで(だいぶウソ)(3年前にも乗りました)(でもLCCで席選べなかったのでつまんなかった)わりと席選び放題だったので、翼が見える窓際席を確保してめっちゃ堪能しました。この日は台風近づいてるとは思えないほどすげー良いお天気だったので空の旅満喫。

昼過ぎの飛行機で仙台空港に到着しさっそくずんだもちとずんだシェイクを口にしつつ、ホテル比較的最寄駅から近いっぽいから先に行って荷物預けるか〜ってことでホテルへの行き方を検索。ところがこの判断が首を絞めることとなりました。

そもそも安さにつられて微妙に不便なホテルを取っちゃってたんですよね…。ケチらず駅前でとるべきだった。まず空港から仙台駅を経由してホテルの最寄駅までに小一時間という計算をほとんど念頭に置いておらず、そして駅から10分という公式の記述が嘘8000くらいであるけどもあるけどもホテルに着かない。絶対に道間違ってないのに間違ってるとしか思えないほど歩きようやく到着。荷物引きずってるとはいえ軽く30分近くかかったんですけど、どう思ってあれ10分って書いたの!?宮城県民はめっちゃ歩くの早いとかなの!?

しかも時間に余裕があるつもりだったので手紙書いてない!今回のツアーの地味な目標のひとつだったんですが、普段は1度の舞台で1〜2通多くても3通しか手紙を入れない私が今回だけは自分自身の記念とちゃんと来てるよって報告兼ねて全地方1通ずつ手紙を入れると決めてたんです。推しくんにとっちゃどうでもいいことだろうけど、さすがにここで途切れるのは残念すぎるのでホテルに着いてとりあえず化粧と出る準備だけして急いで手紙を書いてたら、開演1時間ちょっと前。これあの距離もっぺん歩いて戻ってたら絶対間に合わないな…と思い遅刻がイヤでタクシーを呼んだんですが……。

これが、めっっっっちゃ遅い!!!!!

調べたら大体会場まで車でなら20分ちょい。だから余裕だろって思ってたら、まあ道は渋滞してるし、でもおっちゃんは超のんきで、目の前のカーナビや手元のスマホ見る限り今の道で逃げればよくなかった!?みたいなとこどんどんスルーされるし(地元民じゃないので間違ってるかもと思うと強くは言えない)まあそもそもが田舎なので逃げ道も少ないし、おっちゃんは超のんきだし、7時に間に合わないといけないんですけど!?って訴えてもおっちゃんは超のんきだしかなりイライラして、それでもなんとか会場付近まで来て間に合いそう…!って思ったらおっちゃんは超のんきに建物への近寄り方がわかんねって言い出して、「そこのナントカ通りを左に曲がって、次の信号を右に…」と初めて来た旅行者の私が何故かグーグルマップくんを頼りにナビするハメになってマジでキレそうでしたがなんとか間に合ったので良かったです(長い)。いやあれで遅刻してたら金返せって感じだった。遅刻しなかったけどナビ代で1000円くらい返して欲しい。

まあそんなこんなで自分自身の計算ミスもありつつ、着いてさっそくお昼に牛タンを食べる計画だったのがそんな時間は1秒もなかった。舞台は相変わらず素晴らしかったし推しくんも最高に可愛かったんですけど、まあそれなりにウッ牛タン…明日食べる時間あるかな…;;って意気消沈して帰路につきました。

……ら、仙台駅近辺の牛タン屋、意外と夜遅くまでやってるお店多いんですね…!自分が地方の観光都市在住なので基本的に飲食店はめっちゃソッコー閉まるもんだと思い込んでたので、これは嬉しい誤算でした。通りすがりの利休にフラッと入りましたがめっっっっっちゃうまかった…嬉しい…牛タン……。あの、私ね●しも結構好きなのでこれは決してdisではないんですけど、でも普段あの値段出してあのレベルの牛タンをめちゃめちゃありがたがって食ってるのがちょっと虚無に感じるほど美味しかったです…。利休もそこそこチェーン店なのであちこちにありますが、東京だと高級店っぽいイメージなのに対して地元の小店舗だとまじで大衆居酒屋みたいなノリの店で、安くて一品料理も色々あって超おいしかった!

 

会場は今回の舞台で、東京含めても一番でかい会場。「あんまり埋まってないって噂を聞いてたので不安だったけどたくさん来ていただいて…」って萩原さんもいってらした通り、思ってたより全然席埋まってて驚きました。結構地元民っぽいお客さん多くて、どっかで宣伝とかしてたのかな?

言い方アレだけどいわゆる茶の間っぽいファンの人も多くて、やっぱり地方から遠征してまで観劇なんて行くのハードル高いと思うんですけどこれで生の舞台の良さを体感してまたがんばって東京行こう!って思う人が1人でも増えればいいよねと思ったりしました。いやどこ目線よ。けどそういう出会いもきっとあるから、地方公演もたまにはやれたら良いですよね。

 

アクセス悪いせいかホテルめっちゃガラガラで、朝食会場は常に私含めて3人くらいしか客がいないみたいな感じでした。そもそも部屋もこれマジで5000円でいいの!?っていう無駄に広いダブルの部屋をあてがわれたので多分めっちゃ余ってたんだな…。

翌日はお友達に案内していただいて仙台近辺を車でウロウロ。はらこ飯美味しかった〜!お友達は普通のはらこ飯定食だったんですが、例の目標に沿って私はなんかテンプーラとかサシミとかついてるはらこ膳を頼みました。多分東北滞在中で一番高かったメシこれかな?もうめっちゃ美味しかったです。

その後はひつじと戯れたり、金の儲かる神社(言い方)にお参りして五兆円欲しいとお願いしたりしました。神社で引いたおみくじは大吉でした!!えっこれはもう明日五兆円が振り込まれているのでは!?ちなみにおみくじの各項目の中に「くじ運」ってのもあったんですが(宝くじとかお金にも関係あるからかな)「気合いで強運へ」って書かれてました。き、気合いかあ〜!今度からめっちゃ気合い入れて先行エントリしますね!(?)

 

■盛岡公演■

二日目の夜にバスで盛岡に移動。盛岡仙台間のバスは往復で5000円ちょいです。今回帰りの飛行機も仙台からなので往復券書いました。片道だと3000円くらい。

ホテルは最寄駅が盛岡なこともあって仙台の時よりはマシだったんですが、それでもやっぱり徒歩10分はだいぶウソだったので、東北民めちゃくちゃ歩くの早い説。

私が仙台を遊びまわっていたこの日、推しくんはいち早く盛岡に移動して部屋に引きこもってなんらかの作業をしていたようです。打ち合わせに使ったらしいオムライスの美味しそうな喫茶店「盛岡 オムライス」で画像検索したら秒で見つけました。地方だと色々ユルい。まあいつも行くような店じゃないからそもそも気にしてないんでしょうけど。

夜は推しくんが盛岡のホテルからお送りする生放送を見て、その後ホテルの近くのじゃじゃ麺のお店を調べて行きました。じゃじゃ麺小中大とあったんですが大700円と安すぎたので、大で普通サイズかな〜と思って店員さんに大どれくらいですか?って聞いたら普通の2人前分くらいですね!と爽やかに言われたので中にしました。中だと少食の女子だと多いくらいって感じの量かな?私的にはちょうど良かったし、これでシメのチータン込み600円とか安すぎた。多分この遠征中で一食の値段(コーヒーのみで入ったカフェとかは除外)が一番安かったのがこの夜のじゃじゃ麺かな。

翌日はホテルで手紙書いてお昼にわんこそば食べに行きたいな〜と思ってたんですが、清掃拒否出来ないホテルで早々に部屋を追ん出されてしまったため手紙が書ききれず、わんこそば屋では書けないよな〜と悩んだ末思い出したのが前夜推しくんが行ってたカフェ。推しくんと同じオムライス食べたんですけど、大好きなマッシュルームがほんとに大量に入っててしっかりとしたドミグラスソースでめっちゃ美味しかった!でも推しくんはレトロな喫茶店って言ってたけど、これレトロっていうかただ単に田舎の古い喫茶店だよ!床が謎にネトネトしてるしシートは破れてるしトイレは和式だしで、なかなかに味がありました。たまにはこういう店もいい。

特に混みあってもいなかったし会場にも近かったので(ちなみに会場とこのカフェとの位置関係からホテルも大体想像ついたのでマジでゆるい)そのままコーヒー飲みながらお手紙を仕上げさせて頂いて会場へ。

 

会場は地方の小さな劇場って感じで、何故か入り口に明治座みたいなノボリが立ってるの面白かったです。入り口ど真ん中に置かれた死神の精度の看板を見て、ああ、とうとう旅公演さいはての地に来ちゃったんだなあ…とちょっとしんみり。

キャパが仙台の半分なわりには埋まってなくて、特に大楽である夜の方が空席多かったの驚いたんですけど、やっぱり東京からの若干のアクセスの悪さと台風が原因かな。でも当券の枚数からしても台風関係なくそもそもが売れてるチケット自体少なかったんですよね。大阪楽とかだといっつも楽しか地方に来ない系オタクわんさかいるのに、その人たちも盛岡だと来ないんだね…とちょっとモヤッとしつつも、他人のことより私自身が今この最後の地に居るということが重要なのだと思い直したり。

マチソワ間時間潰せるとこ探してウロウロしてたら、いい感じの本当の意味でレトロな喫茶店(遠回しの推しdis)を発見して美味しいパフェ食べました。マジでこの東北遠征、食い倒れすぎてる。

 

そしていよいよ大千穐楽

長かった、本当に長かった私の一ヶ月が終わりました。めちゃくちゃ寂しくてめちゃくちゃ泣いたけど、ダブルアンコで石井さんがみんなで写真撮りたい!って言って客席背景にして写真撮ったのが本当に感無量で。イベントとかだとまあまあよくある光景だけど、舞台の大楽でこんなこと初めての経験だったのでなんかすごく嬉しかった。若造の推しくんをすぐに受け入れてくださって、ずっと家族みたいだったこの座組らしい終わり方だし、最後の最後にお客さんもその一員に加えてもらえたような気がして。出演者の皆さんがSNSにあげた写真、きっと私の一生の思い出です。

トリプルアンコールで会場みんなで「ミューゥジック!!」って叫んで終われたこと、最後に笑顔で終われて幸せでした。推しくんはその日中に東京帰ってほんと大変だな〜と思ったけど、そのことを報告する時に石井さんが「売れっ子なんですよ〜w」って言って、推しくんが恐縮してたら「でもそういう時期って必要だからね、ちゃんと出来る時にやっておかないと」って言ってくれたのめっちゃ泣けた。

 

やっぱり終わったことが悲しくて悲しくて、泣きながら1人で夜の盛岡のひとけのない道をずっとフラフラ歩いて、気付いたら駅近くで、たぶん2キロくらい歩いてましたね。ちなみに自分のホテルは通り過ぎてた。

せっかく駅前に来ちゃったし悲しくても腹は減るのでぴょんぴょん舎で冷麺食いました。(オチ)ぴょんぴょん舎、一応焼肉屋でもあるんですが1人用の焼肉盛り合わせと冷麺(というかお好きな麺メニュー)のセットがあって、めっちゃお得だし美味かったです…やけビールを煽りつつ桜ユッケとか食った。食べながらもめっちゃかなしくなってきたのでこれ人と飲んでたらボロボロ泣いてたと思うから1人でよかったな。さすがに1人でメシ屋で泣くほどやばい人間ではない。歩きながら泣くのも十分やばいけど。

 

 

さて、舞台はとうとう終わってしまったわけですが、私の旅はまだ終わってない。

そう、台風24号です。飛行機が飛ぶのかがギリギリまでわからず、とりあえず職場に連絡。東北旅行に来てることは誰にも言ってなかったので、このせいで土産を買って帰らざるをえなくなり、チャーミーにさらなる憎しみを覚える。一晩中NHKをつけたまま寝ました。

翌朝、一応台風一過はしているもののまだまだ風がかなり強く戦々恐々としながらバスで仙台へ。台風のこともあって早めに盛岡を出たため、時間に余裕もあったので初日と別の店で再度牛タン。これもめっちゃ美味しかった!

呑気に牛タン食ってたので全く知りませんでしたが、お昼過ぎに駅に向かったら空港線12時まで運休してたらしくて、そうか飛行機もだけどそもそも空港にたどり着く手段が詰んでた可能性あったのか…!とあとで知ってビビッた。何故か飛行機が飛んでるのにそこが止まってる可能性というのを全く考えてなかったけど、別に台風に限らずありうることですよな…。次の機会があったらちゃんと気にしておくようにしようね。

最後のずんだシェイクを飲み、無事飛行機は定刻通りに伊丹に向けて飛び立……いやめっっっちゃ揺れるやんなにこれ!?!?!?行きの飛行機がめちゃくちゃ穏やかで快適だったのですが、帰りの離陸時が強風のせいかマジで絶叫マシーン苦手な人がトラウマになるレベルで上昇してはガクンと落ちるし、シートベルトしてても肘置きを掴んでないと怖いと思うレベルで激しく揺れてビックリしました。いや〜あんなに揺れるもんなんだな飛行機って。っていうかあんなに揺れるレベルでも飛ばせるんだな……。

 

 

そんなこんなで東北編すっかり長くなってしまったけど、遠征日記におつきあいいただいた方ありがとうございました。

これにて私の旅は終了です。実質的には8月末から始まった、本当に長かった私の9月がこのブログを書き切ってやっと終われる気がします。

 

二個前の記事にも書いたけど、この一ヶ月間しんどいなって思ったこともめっちゃあったし私いいトシしてなにやってんだろって虚無を抱えたりもしました。それでも降りたいとだけは本当に一瞬たりとも思うことがなくて、それはなんだかんだいって推しくんにいっぱい幸せな気持ちにさせてもらったからなあと。

大楽の夜に泣きながら見た推しくんのツイッターで本当にそのことを実感しました。ああ、色々思うところもあったけどこの一ヶ月ほんと幸せだったなあ、推しくんのおたくになってよかったなあ、私なりに頑張って来てよかったな…って。今の推しくんに関わらず、これまでの人生で色んな推しを推して来て、間違いなく一番しんどくて一番おたくとして満たされた一ヶ月だった。

多分もうこんなに一ヶ月丸々頑張るのはこれが最初で最後だと思います。今後はまたゆるおたに戻って、適度に現場干したりしつつ無理のない範囲で応援していきたい。私には私の、推しくんには推しくんの人生があって、私は推しくんが大好きだから自分のためだけとは言わず推しくんのためにもお金を使ってるつもりでいるけど、でも別に好きだからってそれが義務なわけでもないのだし。

 

またいつかこんなに気の狂ったスケジュールの月があって、その時に気が向いて、体力もお金も余裕があったらまた一ヶ月だけ頑張ったりするかもしれないけど。

今はまあ、しばらくちょっとゆるゆるします。

 

 

おまけ

 

なんと!!!テレビ放送があります!!!しかも地上波…!!!おめでとうございます、そして関係各位のご尽力本当にありがとうございます……;;;;

正直権利問題的なアレコレで円盤化は無理なのはわかってたので映像は完全に諦めてたんですがまさかのTV放送でめっちゃ泣きました……これは本当に主演助演のお二人の知名度のおかげだよなあと;;よろしければぜひ見てください!

 

 

おまけ2

自戒も込めて、今回の遠征費ざっくり計算してみた。※死神の精度の公演期間中、8/30〜9/30まで(10/1の帰宅含む)の『推し事遠征時にかかった費用』のみ。在来線の電車賃やコンビニの買い物など細かいものは覗く

 

交通・滞在費 117,822円

食費 24,453円

 

食費は岡山のパフェと愛知のやばとん以外東北で使ったお金なので、多分だいたい20000円くらいが東北で食った分ですね!ケチらないを信条にしていた四日間だったとはいえ、さすがに食い過ぎ。明日から当分粥啜って生きます。

交通滞在費に関してはもっといく人も勿論いるでしょうけど、私の住んでる地域の利便性考えると本州外に一度も出てないのにこれは相当やばい金額。回数も多かったけど、新幹線を複数回使ったのがでかかったな…

逆にチケ代は安かったので、回数的にはこの半分くらいの2.5時とそんなに変わらない金額だった気はします。あとプレとかタクシー代とかまあ細々とした出費も含めて総額だと25〜くらい…かな……。ちなみに服コスメ美容院など、今月の現場のために事前に自分に使ったお金は含まずです。

 

今後の人生では二度とこれを参考にせず、つつましやかにおたくしていきたい。

 

 

こりらにマシュマロを投げる | マシュマロ

 

 

死神と旅した9月・前編

丸々一ヶ月続いた推しくんの舞台がとうとう大千秋楽を迎えました。

 

作品としても座組としても本当に大好きになった舞台だったこと、一ヶ月間あちこち付いて回った思い入れもあり、最後は本当にしぬほど寂しくてめっちゃめちゃ号泣してしまった。いやだ…終わらないで…;;

でも来月また別の舞台があるからね、わかっています…舞台俳優オタクの宿命ですよね。生放送でもはよ合流したいって言ってたしね。そうやって推しくんはロスロス言いながらも結局すぐサクッと次の舞台へ切り替えちゃうタイプなので、情緒不安定なおたく、わりと取り残されがち。私はまだまだ沢登くんも徳永くんも祖国様も引きずり続けてるんですけど!?

まあ、それくらいの情緒でなきゃあの仕事量こなせないよね〜わかる〜。

 

ってことで前回予告した通り、せっかくあちこち旅公演に着いて回ったので劇場雑感も含めたまったり旅行記みたいなのを綴ろうと思います。

そういえば色々計画してて思ったんですが、地方遠征と言っても今回よく考えると結局東北以外は全部東京より近くて。こうしてあちこちへの遠征を計画してると、利便性に騙されてるけど東京って実はめちゃめちゃ遠いんだなあと改めて実感しました。

お金を出せば2時間とちょっとでビュンッて行けるし、夜中に長時間バスに揺られる覚悟があれば往復1万以下〜高い時期でも15000円くらいでほぼ日帰り同然のスケジュールで丸一日行ってこれる東京。しかも俳優に限らずとも長年おたくをしてると「東京だけで何かを開催」っていう仕打ちにはホント嫌な意味で慣れすぎているのもあり、もうあまり遠い感覚がないんですが。

まあ普通に遠いんだったなあ、と。

その東京にしょっちゅう行くのが当たり前の趣味って、改めて気が狂ってるなあと思います。

 

めっちゃ長くなるので二回に分けます!そもそも東北遠征、まだ終わってないですしね!(これ岩手のホテルで書いてる)いやー明日飛行機飛ぶのかな〜〜!!^^最後まで波乱かよ!推しくんちゃんと東京帰れた?

そんなわけで、おヒマな方お付き合いいただければ幸いです。

 

 

■東京公演■

まず初日の感想はこちら! 

korilakku.hatenablog.com

 

東京はもう1日、お誕生日公演にも行ってました。

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あうるすぽっと初めて行ったけど、池袋と思えないくらい静かで落ち着いた場所にあって驚きました。サンシャイン通りから5分ほど歩いただけであんなに雰囲気変わるんだなあ。

好きな感じの劇場だったけど、劇場のサイズのわりには客席が遠め。最前でもわりとステージから距離があった上にステージが奥まっていたので、役者との距離もちょっと遠かった。あとやっぱ前方フラットなので、座高低いマンは最前以外なら少し後ろの方が見やすいなっていう印象。

開場は30分前なんですがロビーは1時間前から開けてくれて、ラウンジちゃんと営業してくれてるのよかったな。カフェオレ美味しかったです。

 

先にも書きましたが、今回この舞台で地方公演ツアーがあることが発表された時、とにかくこんなこと最初で最後だろうから出来る限り全国ついて回りたい!って真っ先に思って。そうなると暇でも富豪でもないおたくには取捨選択が必要なわけで、東京は今回は多ステは最初から諦めました。珍しく諦められるおたくになった!でも初日と誕生日だけは死んでも行く!って思ってたので初動で取れてよかった。まあ実際始まったら思ってた以上にすごくすごくよくて、東京もっと観たかったなあ…って思ったんですけど、そもそも東京公演自体がわりと短かったこと、9月の終わりまで何度も見るので潔く諦め。

 

そんな東京遠征でしたが、このブログをいつも読んでくださってる方はご存知の通り誕生日公演は台風に巻き込まれなかなかに大変でした。事の顛末は別記事(上記のお誕生日公演記事)に書いてますのでここでは割愛。

 

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前夜はこんな感じでした。

 

のっけからなかなかの大波乱でしたが、無事誕生日公演も見届けられて良かったです。

今回行きたいのがどちらも平日だったので、行き帰り高速バス。しかもソワレのみの初日は行きは昼行バスで行ったのでもうほぼ観劇だけして帰ってくるスケジュールです。

実はこちらも事故渋滞でバスが遅れ気味というトラブルがあったんですが、関西東京間の昼の高速バスは東名江田で途中下車してあざみ野駅から田園都市線に乗るというショートカット裏技があるため、よほどでない限り遅刻することはありません。(ただし江田での判断を見誤らないこと)ちなみに逆方向だと京都深草でバス下車して京阪藤森から京阪電車がこれにあたります。テストに出るよ!

遠征慣れしてる人はご存知かと思いますが、知っていて損はないので知らなかった方はぜひ詳しくググってみてください。

 

台風のこと抜きにしてもいつも以上にタイトで東京で遊ぶ時間もほとんどなかったんですけど、でも短い時間の間にフォロワーさんと会ってお茶したりごはんしたりも出来て、初日を見守れて、一緒にお誕生日マチソワ過ごせて、行けた回数は少ないけど幸せな東京公演だったな〜!

 

 

■倉敷公演■

雨の多かった時期でしたが、晴れの国岡山にふさわしくほんとに綺麗な青空の1日でした。暑かったけど良かった!

美観地区で撮った空の写真があまりにも綺麗で、きっとあの日の空もこんな感じだったんだなあ、とラストシーンを思いました。

 

午前中からのんびり鈍行で行ってゆっくり遊ぼうと思ってたんだけど、二度寝して普通に寝坊したので新幹線で夕方近くについた。クソである。でも岡山人の友人の言葉通り、美観地区言うほど面積なかったので朝から行ったらヒマを持て余していた気も。

東京公演から中1日での岡山、そしてそこからさらに中1日での愛知というスケジュールで、せっかくの地方だけど推しくんは楽しむ暇あんのかなあ…と余計な心配もしてたんですが普通にメシ満喫して散歩してたみたいで何よりです。っていうかマジで美観地区思ってたよりめちゃめちゃ狭かったし、推しくんが現地で歩いた場所も入った店も特定する気とか全くなかったのに普通に歩いてて秒で見つけてしまったので、予定通り午前中に倉敷入りしてフラフラしてたら遭遇してた可能性普通にあったなと思ってビビりました。むしろ寝坊して良かったかも知れない。プラベの推しに遭遇したくないマンです。

それはともかく推しくんの食べた白桃のタルト普通に食べたくて行ったら完売してた。あとカフェの斜め前に推しくんの入った蕎麦屋があって、近場ですませすぎやろと思った。

 

ちなみに私はこちらのパフェを食べました。残念ながら白桃の時期はギリ終わってたけどめちゃくちゃ美味しかった〜〜

くらしき桃子-倉敷美観地区でフルーツと出会う-

 

劇場は、良い意味で地方都市の綺麗な劇場って感じで雰囲気良かったです。地元の某ロームシアターに雰囲気似てたかな。

劇場併設の喫茶店の手際が死ぬほど悪くて、ムカついたというよりは「ああこんなに人が来ることがそもそもあんまないんだろうな…」という気持ちになった。あと物販めちゃめちゃ並んでてビックリした。あうるはもう多ステおたくが多かったのか中盤でも物販ガラガラだったから、当たり前だけど今日初めて見る人が多いんだなあとなんだか新鮮な気持ちに。

推しくんのファン(っぽい人)もそれ以外も含めて客層も東京とだいぶ違ったし、地方で舞台の公演やるってこういうことなんだなあってしみじみ思ったりしました。わが町に有名人がやってきた!見に行くべ!みたいな感じの人が多かった。

始まった途端に「ハギー!!」って叫んで、作中でもヘンなとこで突然拍手する謎のオッサンがいたんですけど、のちに愛知のアフトでdisられててめっちゃ笑った。(笑)やっぱ演じてる方も気になったよね!?www ああいう、なんていうか携帯の電源とか前のめりとか以前の話の一般演劇の暗黙の了解的なマナーわかってない人ってどうなっているんだろう…何と間違えてんのかな…歌舞伎…?

ラスト前の暗転で結構な拍手が起こってしまったのも、初見だからどこで終わるのかわからないってのを差し引いても演劇自体を見慣れてない人が多いんだなって印象でした。(なんとなく、原作知らなくてラストっぽく見えても多分まだ続くなってのは演劇慣れしてると初見でも雰囲気でわかるじゃないですか?)

ただこういうの東京や大阪だったらブッこ●すぞって思うんですけど(物騒)、なんとなく「まあ普段お芝居見ない人たちなんだろうな〜見にきてくれてありがとね!次から気をつけてね!」って謎目線ながらもなんか微笑ましい気持ちになるのは、地方公演ならではだなって思います。

 

岡山からよく東京大阪に推し事に出てくる友人がいつも大阪公演後にわりと余裕で帰っていた印象だったので正直余裕ぶっこいてたんですが、倉敷岡山間の移動も含めるとかなりタイムアタックでした…。倉敷駅までめっちゃガンダしたのに、猪との接触で電車が遅れてて最終ののぞみに乗れなかったオチ、悲しすぎた。結局新大阪行きで帰って新大阪からJRでしたね…まあ若干その方が安いっちゃ安いんだけど帰りがめちゃめちゃ遅くなるからさ…あと倉敷ガンダした意味とは…。

 

 

■愛知公演■

比較的近場なので、行きも帰りものんびりこだまでぷらっと。でも何も考えずに帰りの新幹線もぷらっとこだまで取ったら、思ったよりタイムアタックになってめちゃめちゃ焦った。今回こんなんばっかりですね!

あくまで個人的になんですが、往復で諭吉を生贄に出さないと1時間以上かかる地域からを「遠征」と認定しています。ので、片道1時間切るには新幹線しか手段がない名古屋はギリ遠征です。

 

ところで名古屋駅エスカにあるえびどて(http://www.ebidote-shokudo.jp/)が大好きで名古屋を訪れた際は時間があれば必ず行くんですが、なんとこの日ピンポイントで年に三日しかないエスカ全体の休業日でした…かなしい…。

仕方ないので名鉄矢場とんに行ったら、エスカが休みなせいでめっちゃくちゃ混んでて危うく味噌カツ食っててマチネ遅刻するところでした。でもまあ名古屋メシは食った!矢場とんは東京大阪にもあります!知ってる!

 

名古屋の劇場は舞台がめっちゃ近くて、確か五列目とかだったんだけど今回の公演ではあうるの最前の次くらいに演者が近く感じてビックリしたんですが、それは演者側もそうだったらしくアフトでラサールさんが言及されてました。一番最初に「おい阿久津!!」って出てきた瞬間に内心で(近ッ!!)って思ったらしいwww

愛知のお友達が観にきてくださって、短い時間だけど会ってお茶も出来たし嬉しかったです。東京でも観てくださった人何人もいらっしゃって、どうしても舞台って強くはおすすめしにくいんですけど、推しくんのファンってわけではないお友達に推しくんの演技を観てもらえるのほんと幸せだなあと思います。

それに、これは私もそうなんですけど、都民でもない限りは推し以外の舞台とかライブって、観に行ってみたいなとは思っててもよほどじゃないと足を運びにくいじゃないですか。チケット代はともかく推し以外のために遠征費まで払うのはセレブでもなきゃなかなかにハードルが高いというか。だから、今回のように色んな地域に行ってくれると、色んな地域のお友達におすすめしやすくてそれもすごく良かったなあ。

 

帰りに駅で買ったういろう美味しかったです。ういろうは好き嫌いの差が激しいんですが、おもちみたいにみょ〜んと伸びるくらい柔らかくてわりとしっかり甘いやつが好きです。おすすめあったらマシュマロかお題箱にでも情報歓迎しております!

 

■兵庫公演■

出た!阪急中ホール!

去年オーファンズで行ったのでなつかしさ。わりと若手俳優の絡んだ一般演劇よくやってる気がします。関数ドミノもここだった。オーファンズの時はプレをクロークで預けるという仕様でビビッたんですけど今回はちゃんとプレボ設置されてました。w

沿線なので、神戸オリエンタル以上に遠征感はゼロです。なんなら個人的には梅田以外の大阪より便利なので…というわけで旅公演という意味では特筆すべきことはない。

キャスト先行でこの会場のみなぜか2階席で当初キレ倒してたんですが、実際行ってみるとまあ距離はそこそこあるもののめちゃくちゃ観やすかったし、双眼鏡使ったらむしろ一階席よりセットの細かいところまで全部見えてめっちゃ面白かったので、結果オーライだけど1公演くらいは2階席で見れてよかったな!

 

死神から話は外れるんですが、このあたりから推しくんがスキマ産業で色々ぶっこんできてスケジュールも情緒もガッタガタになりました。愛知と兵庫の間にがっつりした接触(ツーショチェキ)ありのイベ2回挟んでるっていう。ほんとはその間にあったよしもとの舞台もめっちゃ行きたかったんですけどさすがにそこまで休みが取れず、てか東京のリリイベすら日帰り必須になってしまったのでせめてぷらっとこだま崎陽軒のしゅうまい弁当を食べながら帰りました。このあたりからかなり情緒不安定になっていた気がする。

 

 

ではでは、今回はこのへんで。

後編の東北シリーズに続きます!

 

じわじわ病んだ1ヶ月〜続・諦める諦めないの話

こんにちは、私です。

 

 

この9月たった一人の推しに振り回され、日数にして半月以上を推し事に費やすという日々を過ごしています。

 

散々言ってますが、私は別にガッツや強いおたくになりたいわけでもない。同担さんは地雷回避で積極的に関わることは避けているので、拒否でこそないものの元々別件で仲良い人としか付き合いがなく、マウントする必要もされる機会も一切ないのでそういう他者との競争もなく、いたって気楽。推しに良く思われたくて推し事をしているわけでもない。(もちろん覚えていてくれるなら好意的な気持ちでいて欲しいとは思ってるけど、それはどちらかというと推しの気分を害したくないからであって、私自身がオキニになりたいとかそういう事ではない)

 

だからそんな私は、自分が行きたい時行ける時に行きたいだけ行くタイプのおたくです。

 

でも結局自分の願望を突き詰めていくと、例え私と推しの1対1の世界であっても、本心ではファンとして見ることが叶う現場の全ての推しが見たいといつでも思っています。

別にTOになりたいわけでもそれを誰に誇りたいわけでもなく、ただ単に私がコレクター体質のコンプ厨で、二次元だろうと三次元だろうとヒトだろうとモノだろうと事象だろうと、好きになればとことん重箱の隅までのタイプだからです。かつ基本的に自分の目で見たものしか100%信用出来ないので、他人のレポでは満足出来ない、自分の見れなかったものはなかったのと同じ。なので、究極の話をすると全部の現場に自力で行くしか本心から満足出来ることはないんですよね。本来の意味で行きたくても行けなかった場合はもちろん、自分で選んで干した時にしても、結局見なかった現場には多かれ少なかれ自分への遺恨が残る。

とは言えこのブログでも散々言っているように、私は地方の一般社会人で給料も少なく、今更推し事の為だけに転職出来るほどの若さもないし、バイトで収入水増ししているものの家庭の事情もあって自分のために使えるお金はさらに少ない。

だから推しくんくらい常に現場があるような人を追いかけていると、どうしても取捨選択、諦めるという判断は必要になってしまう。

 

ただそこで「物理的に絶対無理(病気や怪我とか、絶対に外せない仕事や私用があるとか、今月はもうこれ以上推し事に一円も捻出出来ないとか)」な現場に関しては、どんなにしんどくても諦めざるを得ない、強制終了状態なのでまだいいんですよ。まあ病むけど、病んだところでどうしようもないんだから病むのも一瞬です。

問題は「将来の事や健康のこと、職場・家庭での自分の立場等々を考えたら絶対行かない方がいいけど、物理的に行くのが不可能というわけではない」現場。いわゆる干すかどうかって現場ですね。

色んな意味で無理と潰しの利く若い子と違って、私のような年齢層で結構がっつりオタクしてる人間は、実質こういう場面が一番多いと思います。

そしてこのタイプの現場が一番厄介。なぜなら、行っても行かなくても病むから。しかもどっちにしてもいつまでも影響があるし、いつまでも引きずるから。

無理して行ったら、あとで健康を害したり金銭的に苦しくなったり職場や家庭で嫌な思いをしたり、またそれに行った事が原因で他のもっと行きたかった現場に行けなくなったり、行った事で起こる影響を後悔してしんどくなる羽目になることが多い。けど無理せず干すことを選んだら、なんかの拍子にやっぱり行きたかったってなった時に「あの時もうちょっと頑張れば行けたのに…」って思って自分を責めてしまう。

私にとっての推し事による負の感情は、こういう現場と自分自身との戦いだな〜と思うことが最近多い。

 

冒頭の話にもどります。

 

この9月、大好きな原作の舞台版の再演に推しくんが抜擢されました。そして、旅公演で地方を回るという告知もありました。

元ジャニオタスマオタだしジャニ以外にも色んな層の人たちを推してきた人生なので、実際「推しを推すために全国を飛び回った」ことは全く初めての経験ではないです。むしろ若かった頃には当然のように毎年やってたことですが、ただまさか若手俳優を推してて地方に飛び回るという選択肢が出てくるとは思わななかった。そういう作品もあるにはありますが、基本推しくんが出るような2.5や小規模演劇ってよほどの超人気コンテンツとかでもない限りは下手すりゃ東京のみ、東京大阪以外でやることすら稀だし。テニミュ追っかけてた頃は全盛期は全国での公演があったけど、当時でも北は行かなかったので…。東名阪と、気が向いたら福岡くらいだったかな。

もちろん地方は諦めるという選択肢もある中、私はその情報解禁を見た瞬間に脳直で「行きたい」と思いました。東京公演の回数を減らしてでも全部行きたい。

その時点では詳細な日程が発表されていなかったので(ちなみに10月の主演舞台もまだ影も形もなかった)、9月で東京大阪、10月にそれ以外の地方を回るとだいたい予想を立ててたんですよね。あと、さすがにどこの地方も土日は絡んでるだろうと思ってた。だから各地1〜2公演ずつくらい行けたら嬉しいな〜くらいに思ってた。

 

ところが、蓋が開いたらこの読みが大誤算。

 

東京公演から地方旅公演まで9月丸々一ヶ月(厳密には8月末からだけど)に詰め込まれ、東京以外の全ての地方が1日のみの公演、挙句なんとか日帰り出来る3箇所は全部平日。そして東北、さすがに3県続けて行くものだと思ってたらまさかの二週分断。

いやマジでこれさすがに全部行くの無理がありすぎるのでは。どんだけ休み取らないといけないんだ…。そう思ったけど、もう行くつもりでいたから今更諦めようという気になれなかったので、まあだいぶん無理してあちこち予定をこじ開けました。

あと諦めるという点でいうなら、東京公演に関してはマジで絞りました。最低限絶対行きたいところのみにして、いつもなら推しくん関連の時はどうせ上京するなら数日分チケ確保して泊まって見るんですがそれもせず、アフト回とかも増やさず、とにかく1ヶ月に推し事にかけられる予算を極力地方公演に回す努力をした。

西は岡山から北は岩手まで。祖母が旅行好きで幼少時は毎年いろんな所に連れて行かれていたこと、学生の時は乗り鉄の旅行マニアだったのもあり、通過のみも含めたら実はほぼ日本全国の地域に行ってる私ですが、東北はなぜか宮城しか行ったことがなかったのでこれで新たに制覇した都道府県が増えました。コンプ厨なのでほんとは山形も行きたかったけど、さすがに富豪でもない関西在住の一般社会人に2週連続で東北は無理だったので山形のみ唯一諦め。

先行でチケットを取った当初は、各地1〜2公演で発売日が地域ごとにズレていたことや、いつもは全通かそれに近いくらい通う地元関西での公演が1公演のみな上に東京公演も回数絞ったので、真面目な話全く多ステしてる感覚がなかった。が…いざチケットを揃えてみると結構な枚数になっていてビビリました。

1ヶ月でこんだけ休み倒して大丈夫か、来月以降金は大丈夫かっていう不安も多少あったけど、遠征予定を立ててた頃はほぼほぼ楽しみな気持ちしかなかったです。もともと旅行大好きだし!それに各地のお友達が遠征時に会いたい、推しくんの舞台見に行きたいって言ってくれて。本当に楽しみで楽しみで、推しくんも稽古頑張ってるし9月がくるのずっとワクワクしてた。

 

まあでも楽しみでしかなかった最大の理由は、さすがにまさかこの9月は死神以外の現場入れてこないだろうと推しくんを舐めてたからでしたね。

だって全国行脚の1ヶ月だよ?まさか常に取捨選択を強いられ、行って病み、行けずに病み、行かずに病みを繰り返す地獄の9月になるなんて思わないですよ…。

 

正直この1ヶ月、めっちゃしんどかったです。

いや推しくんだって若いとは言えもっとしんどいだろうし、推しくんに舞台以外でたくさん会えるのは嬉しかったし、そもそも行く行かないは自分で選んだんだから愚痴とはちょっと微妙に違うんですけど。

まず肉体的に予想していた以上にしんどすぎた。これは交通機関のとり方とシフトの入れ方をミスったせいもあるんですけど、地元の中心駅から自宅まで帰りつけずに市内でカプセルホテルに泊まりそのまま出勤という限界オタクここに極まるみたいな生活を、1ヶ月間に数度繰り返した。でもやっぱ家以外で寝るのってダメですね…年取ると特に。若い頃ならいざ知らず、まじで疲労が回復しきらない。時間としては家に帰るよりたくさん寝られているはずなのに、これでめっちゃ体力削られた気がします。そもそも職場泊まり込みと夜行バス移動も多かったので、今月自宅で寝た回数が両手で足りてしまう…人としてダメだ…。

でも、そこに現場があって、それが同じ舞台の何公演目とかじゃない場合、ファーストコンタクトで「行かない」という選択肢がないんですよ。それが私という人間です。

どんなにめちゃくちゃな日程でも、出ればまず行く事を考えてスケジュールアプリを眺め、アッこれ物理的に絶対無理だなって現場のみを泣く泣く除外する。そしてそれ以外の現場…まだ行くか悩んでいるものと行く気だけど抽選結果が出ていないものをグレーで入力する。前者はギリギリまで悩み、後者は取れるかどうか。取れなければ削除。

急に決まった現場は大体こんな感じですが、9月はとにかくこれが多かった。色んな現場が急にぶっこまれ、ただでさえ地方在住のそこそこの年齢の社会人の私は普段でも結構スケジュールこじ空けるの厳しいのに、もともとが旅公演のせいでかなりの休みをゴリ押ししている月間です。そこにさらに新たな現場を押し込むのは、本当に物理的にしんどかった。

それでも、そこに推しくんの現場があって、そこに推しくんがいるから。さすがにこんなに地獄みたいなスケジュールは今月限りだろう、もし仮にまたあったとしても次はもうゆるおたを貫く、こんなことは今月で最後にする、と決意して可能な限り無理を通しまくりました。

 

最初の予定通りの舞台の地方公演も含んで、今月ほんとに全部の現場が楽しくて、推しくんは可愛くて、ずっと幸せだった。

けど、さすがに肉体的にも精神的にも無理がありすぎて、だんだん帰り道に虚無を抱えるようになってきました。

わたし、なにやってんだろ、って。

推しくんはかわいい。推しくんのことは大好き。でも別にガチ恋とかりあことか、推しくんとどうこうなりたいとかいうわけでは全くない。そんな私がなんで推しくんにせっせと会いに行くか、その最大の理由って、それによって癒されて幸せになれるから、そうして日々の生活で抱える闇を推しくんが浄化してくれるからです。

私には私の人生がある。なのに、推しくんに会いに行くことによって肉体的な疲れを倍増させ、行きたくても行けない現場や無理してまで行った現場によって精神的なストレスも抱えて、本当なにやってんだろう。なんで今私は最終の新幹線に乗ってるんだろう。

そしてこんなにしんどい思いしてまで推し事してるのに、一番行きたかった現場にまた外れたのも病みに拍車をかけたのかもしれない。

なんか、夕飯食べる時間もないからせめて贅沢な駅弁を買って食べながら、駅弁の美味しさに悲しくもないのに涙が出てきたりして、アッこれ本格的にやばいな、って思いました。

 

 

無理しすぎるのはよくないんだなあ、と改めて思う。

今月まだ月末の旅行が残ってるけど、それ以外の自分が行ける現場が昨日で全て終わりました。月末の現場まではやっと少し間が空きます。そんでちょっと一段落して、ぼんやり考えた。

繰り返して言うけど、本当に今月の推し事は全部楽しくて(最後の東北はまだだけどそれもめっちゃ楽しみしかないし)死神はほんとに大好きになった舞台だったので色んな土地に触れ、ちょっとだけど観光したりご飯食べたり劇場ごとの空気感の違いも味わいつつ何度も観れるのが嬉しかった。イベントと接触の推しくんはずっとかわいかったし楽しかったし、こんなババアにも毎回優しかった。ここに具体的には書かないけど、個人的に嬉しいこともたくさんあって、すごく推しくんのおたくとして満たされたし、どの現場にも行ってよかったって思うんです。まだ終わってないけど、すっっっごく充実した良い一ヶ月だったなって思う。

 

でも、ただ漠然としんどかった。あまりに全力疾走しすぎた。※ここで言う全力疾走はたとえだけど、物理的にガンダしたことも一度二度ではない…

 

推しくんは自分のおたくのことが大好きな子で、だからこそ現場でいっぱい幸せな気持ちにさせてくれたけど、これで私が例えば倒れたりすることはきっと推しくんは望んでないと思うんですよね。(私個人がどうこうではなく「自分のおたく」がそこまで無理することを推しは別に望んでないだろうなという話)

 

ただでさえ取捨選択や当落で精神的にも若干病むのに、肉体的な疲労はそのまま精神をも蝕みます。それを実感したひと月だったなあと。

推しくんを末長く応援して行くためにも、無理しすぎるのは良くないなあって学んだ1ヶ月でした。

推しくんを好きでずっと応援したいからこそ、自分をもっと大事にしないといけない。一方で以前も書いたように、推しは永遠でないことはもう嫌というほど思い知っていて、だから今見れる推しは可能な限り見たいとも思う。

そのバランスって、すごく難しい。

私にももう少しばかり若さかお金か自由があればまた違ったのかもしれないけど、でも今この時このタイミングで出会った推しくんだからこそ、私にとってあんなにもキラキラしているんだとも思うし。

 

あとさすがにちょっといつもは見ないフリをしている交通費計算したら、この一ヶ月推し事の交通費のみで10万軽く超えたのでさすがにドン引きしました。地方とは言えそこそこ便利な地域に住んでいて、本州から一度も出てないのに交通費だけで10万超えはさすがに気が狂ってると思った。

 

来月からは、もうちょっと自分のことをちゃんと考えよう。

諦めるっていう選択肢と、もうちょっと心の余裕を持ってちゃんと向き合おう、と少し休みが出来て思いました。

 

  

まあ休みとは言っても次の推し事まで一週間ないし(笑)仕事は普通にあるんですけど、しばらくは普通に自宅で眠れるし(…)東北旅行に向けてちょっとお金と英気を溜めて、東北はまた全力で楽しみたいな〜と思います。

あとは楽しかった備忘録も兼ねて旅公演に絡めたおたく旅行記を書きたいなと思ってるので、気が向いたらまた読んでやってください。

 

死神の精度〜複数回見た感想とか考察?とか

さて舞台『死神の精度~7Days Judgement』、東京公演が無事終わり地方公演が始まっております。

 

初日見た感想はこちら

korilakku.hatenablog.com

 

こちらのブログを見て観に行ってくださったという方が複数いらっしゃって、とてもとてもありがたいことです!いや私がありがたがっても何目線やねんって感じなんですけど…笑

なんか貢献したとかいうつもりは毛頭ないんですけど、別に舞台に限らず私の書いたものでこれ面白そうとか興味あるって思ってもらえるのは、とてもありがたいことじゃないですか。そういうメッセージとかいただくと、こんな自己満ブログでもやってて良かったなあって思います…!

 

 

さて自分の話は置いといて、上記の感想は初日のものなので、今回は原作を読み直し、更に何度か回数を重ねることで得た気付きとか考察みたいなものをつらつらと書いていこうと思います。単純に初日見落としてたこととかもあるので。

あくまで一人の観客として複数回観劇した個人の解釈なので、正解かどうかはわからないですしこれが正解だというつもりもないです。私は見ててこう思ったよ!って話。

便宜上初日の感想以上にがっつりネタバレしてますので気をつけて下さい。

 

 

■原作との違い

作品タイトルにもなっている『死神の精度』は、正確にはシリーズものの連作短編集です。この舞台は厳密には、その2本目の『死神と藤田』という作品をベースに、他の短編に出てくるエピソードをミックスしたオリジナル色の強い脚本になってます。原作はずいぶん昔に読んだので最初はピンと来なかったんですが、藤木一恵奥入瀬も別作品に出てくるキーワードなんですよね。

『死神と藤田』の良さって「死」という重いテーマを扱いながら良い意味でどこか軽い、まさにストーンズの曲っぽいあの全体的に淡々と飄々とした感じも多分にあると思うんで、そういう意味ではこの舞台はわりと改変が激しいと思うんですけど、ここらへんのエピソードチョイスのエモさが絶妙なのでひとつのオリジナルに近い舞台作品としてとても素晴らしいものになっていると思います。

 

■雨

これは初日の感想に単純に書きそびれたんですけど、この舞台、演出効果でセットのバックでずーっとリアルの「雨」を降らせてるんですよね。私、普通の舞台の演出でマジの水をこんなに大量に使ってるのを見たのは超大昔に観たテント系の小劇場以来でした。

基本的にはただ雨が振り続けているというだけの描写なので、後ろで生の雨を降らせてるという演出はラスト近くの例のシーンを除けば、そこまでするほどではないように見えます。でも、あの妙に生活感のあるアジトから出たり入ったりする中で、SEの雨音だけではなく屋根の隙間や開いたドアから垣間見える本物の雨があるからこそ、入ってきたキャラクターたちやその傘が濡れている事のリアリティを増し、彼らが「生きている」ということにさらなる説得力を持たせている気がしました。

そしてずーっと後ろで地味に本物の雨が降り続いていたからこそ、ラスト前のあの豪雨の中の藤田のシーンがあそこまでめちゃくちゃにかっこよかったんだと思うし、そしてラストの青空があんなにも感動的だったんだろうなと。

 

■阿久津という男

阿久津という若いヤクザはもちろん原作にも出てきますし前作舞台にも出てきます。原作の『死神と藤田』の阿久津はもうちょっとこうアホっていうか、本当に藤田の信者なんだなって感じで。ただただ純朴に藤田を尊敬しヒーローだと信じてて、でも下っ端の阿久津は自分を守るために藤田を裏切らなければならないっていうところで葛藤している。尊敬する人と組織との板挟み。舞台版の阿久津には、そこに更に幼少時のトラウマと藤田との個人的な確執という事情が加わり、更に複雑な心理になっている。そのあたりは前作も同じ。

ただ前作のレポもいくつか漁ったけど、やっぱり前の阿久津とも明らかにキャラが違うなと感じました。多分これアテ書きに近いのではないかなと。原作の阿久津というキャラをベースに舞台版ならではの設定を盛ったところは同じだけど、単純に演技そのものの違いだけではなく演出意図として前の阿久津とは違うキャラになっていたのではないかと思います。明確にその差がわかるのが個人的には千葉に過去のことを語る場面で剥いているものの違いではないかと。推しくんがりんごを剥くあのシーンで、中川阿久津はじゃがいもだったらしいんですが、面白い違いだなって個人的に思いました。レポや画像での印象のみなので実際どうかはわからないんですが中川阿久津の方が原作に近いイメージだったので、確かに阿久津が剥くならじゃがいもだよな!って。でも推しくんの阿久津は絶対りんごなんですよ!!すごく説明しづらいんだけど、観た人には伝わるよね?いやどうだろう???

そういう細かいところの違い、もっと見たかったなあと思うので過去作が映像化していればなー…。てか今作も円盤化して欲しかったですけどまあ多分無理だよねこれ!曲がね…!

 

■ポーン(?)という音

作中、ところどころでポーン?フーン?かなんかそんな感じの『音』がします。これ多分死神の予感?いや先読みというか、多分ターゲットの死にある程度関係の深い人間が近くに来たり連絡したりしてきたことを死神が気付いた時の音なのかな…?

でも冒頭で藤田が(おそらく)千葉の存在に気付いたっぽいところでもこの音が鳴るんですよね。とすると死神に限らず何らかの気づきというか虫の知らせ?みたいなので鳴るのかな…?はっきりとした定義はまだわからないんですけど、とにかくこの音に気付いてから見ると結構細々とした伏線が最初から張られていることがわかって「おお…!」ってなります。

 

■阿久津は話を聞いていたのか

藤田が阿久津をコインランドリーへ追い出して千葉に過去を語る場面。ここで話の途中で阿久津が上手の暗がりに出てきてしばらく座り込んで、思い悩んでるような仕草をしている描写があります。

ここで藤田が不自然にドアを開けたりするのもあり、観ている側は「もしかしてドアの外に阿久津がいて、話を聞いているのでは?」と考える人も多いと思うんですが、これよく観察してると本当にそこの判断が微妙で。

そもそもあそこの場面の阿久津くん、よっぽど舞台の内容おかまいなしでひたすら推し定点してるタイプとかでもない限りは(それでも上手寄り前方席でもない限り、初見では最初出てきたのにすらすぐ気付けるかは微妙な気がしますが…)あまり細かい仕草や表情はわからないと思うんです。ここのところの演出意図がめちゃくちゃ気になってたので、愛知で少し離れた上手席の時にこのシーン双眼鏡であえてずーっと阿久津くんを見てました。

実際、藤田と千葉の会話を聴きながらずっと観察していると、リアクション的にはこう、うまいことどっちとも取れる感じで聞いてるとは言い切れないんですよねこれ。ちなみに前作ではここのシーンは階段を移動してるかなんかで完全に「話を聞いているのでは?」という解釈は生まれなさそうな描写だったみたいなので、ここは今作の阿久津のイメージに合わせて意図的に演出を変えてるんだろうなと思います。前作と同じく、ずっとあのアジトで一緒にいた二人が核心に触れた話をしている時に限って別の場所にいるという二人のすれ違いを物理的に表しているとも取れるし、上手のあの場所はドアのすぐ外でそこに阿久津がいることを知ってて藤田は話しているようにも取れる。

このシーンの阿久津は、その前に持ち出した傘と洗濯物を持っていないので、単純にコインランドリーで洗濯待ちの間に色々思い悩んでいるのかとも取れます。でもフードを深く被っている=ざざ振りではないけどある程度雨がかかる場所(軒下など)という解釈もできます。

藤田がドアをあけて、阿久津が引き取って最初の頃はずっと口を聞かなかったという話をした時、基本的に純粋に自分が疑問に思ったこと以外は「ああ」とか相槌しかうたない千葉が「そうなのか?」と聞き返します。これ、ドアの外の阿久津に言っているようにも取れるんですよね。ただ、あの場面で上記の「ポーン」という音はしない。だから阿久津はそこにいないとも解釈出来る。ほんと、とことんまで「どっちにも読み取れるシーン」として描かれているのではないかな?と私は思いました。

基本的にあのシーンの阿久津の仕草とか表情ってほんと微妙で、話に反応しているようにもただ単に悩んでいるだけにも見えるんだけど、ひとつだけはっきりとしたアクションがあって、携帯に反応して画面を確認するんです。そのあと明らかに苦悩するような仕草をして、少しして立ち去ります。多分ここで藤田のドスを見せてやるから来いとかなんかそういうメールが入ったのではないかな。あのあと阿久津が7日目まで帰らなかったということから考えても、あの時点で7日目に藤田を消す計画がはっきり決まったからそれ以上「見張る」必要がなくなったのと、藤田と顔を合わせると決心が鈍るからという二つの理由からかな、と思いました。あのシーンの阿久津で、唯一この部分は(気付く人だけ気付けばいい系演出ではあるけど)曖昧でない明確な表現で面白かったです。

 

奥入瀬と阿久津の復讐

初日の感想で二人が奥入瀬に行けなかったことがただただ私が悲しくて泣いたって話を書きました。それは今でもそうで、今この瞬間でもそのことを考えると泣きそうになってしまいますし、観劇中でも初日は本編そのものではそこまで泣かなかったんですけど、一度観て先を知ってしまっていることでもうそのワードが出てきただけでめちゃめちゃ泣いてしまいます。だって行けないんだもん奥入瀬

ただ初日は完全に見落としてたことがひとつありまして。正確には見落としていたというか、ちゃんと見てはいたし記憶にも残ってはいたんですけど初日を見た段階ではこうしんどすぎて単純に私の頭の中で繋がらなかったんです。

本当の物語のラストはサラッと文字のマッピングで一瞬しか出てこないんですが…阿久津が逮捕されたのって「青森」なんですよね。青森って奥入瀬のある県じゃないですか。

ああ、あの子行ったんだ、って。ひとりで、奥入瀬に、ってこれは二度目の観劇でハッと気付いて。それに気付いた時、初日見た時以上になんか複雑な気持ちになりました。

どんな気持ちで奥入瀬に行こうと思ったんだろう。まあ彼の事だから、なんかどっかに逃げなきゃ!ってなった時にとりあえず浮かんだのが奥入瀬だった程度なんだろうけど。そもそも両親と同じ罪をあえて犯したのは何故なのかとか、藤田の死が本当にただの事故なのか、そこは全く描かれないまま、ただ「事実」のみを描写されて終わります。だからそこは観た観客それぞれの勝手な解釈におまかせって感じなのかなって思っていて。

私は、阿久津は阿久津なりに、本当に自分がころすべき相手、仇をうつべき相手が誰(何)なのか、藤田を失うことでようやくわかったのかなって思いました。彼の仇は「組」そのものじゃないですか。組長をころしたって何にもならないんです。正直、阿久津のあのオツムでマル暴とか知ってたのかは微妙ではありますけど、2009年という時代背景からするともうかなりヤのつく組織への取り締まりが厳しくなっていた時代ですからぼんやりとは耳に入ってたんではないかと思います。「逮捕」というと逃げてるところを追いかけられて捕まったイメージに捉えがちですけど、これ出頭した可能性もあるんですよね。まああの阿久津が最初からそこまで考えて金を盗んだとも思えないので、ほんとにただ衝動的に盗んで奥入瀬向かってそこで捕まって警察に説得されたのかもですが…どちらにせよ小心者の彼の本当の意味での『仇討ち』は奥入瀬の地で始まったんだなあ。

そう考えるとやっぱり、藤田もただの事故ではなく組に消されたセンが強い(もしくは少なくとも阿久津はそう思った)のではないかなあと。これはもう完全に二次創作的な個人の解釈なんですけど!

 

■小ネタ

藤田の留守中に勝手にプラモ完成させてる千葉すき。

 

■一恵ちゃんだよ

もともと知ってる人は聞いたら一発でわかったんだろうなとは思うんですが!

一恵ちゃん(と作中でされている)の曲めっちゃ欲しくて、これ絶対既成曲だよね?ってウロ覚えの歌詞で検索しました。

 

EGO-WRAPPIN finger http://j-lyric.net/artist/a0005d8/l013db6.html

EGO-WRAPPIN アマイ カゲ http://j-lyric.net/artist/a0005d8/l03a5ef.html

 

iTuneストアにも売ってるので早速買いました。っていうか歌詞やばくないですか泣くむり;;;;;

あとストーンズは全部知ってる曲なんだけど、いかんせんブラウンシュガーくらいしかタイトル覚えてないので実際にどの曲か見つけるのめんどくせー!公式使用曲ツイートしてくれんかな〜w

推しくんお誕生日おめでとうございました

まずはこちらの記事で応援?のスターくださった方ありがとうございました!

おかげさまで無事東京にたどり着くことが出来ました!!……いやあんま無事でもないけど。

 

korilakku.hatenablog.com

 

今後誰かの参考にはならないでほしいプチ旅行記を書いておきます。

待合所で待てど暮らせどバスが来ないので、私ウトウトしてて乗り過ごしたのでは……!?って20分おきくらいに不安になりましたが、本来の出発時刻から遅れること2時間半なんとか地元を出発しました。深夜の時点ではもうほぼ台風は去っていたものの、台風の影響により高速道路のあちこちが通行止になっていたらしく登ったり降りたりを繰り返しての走行。もちろんトイレ休憩も予定通りのSAに止まれないのでいつ休憩がくるかわからない。寝てられん……!

3時ごろ、長年のやこば遠征生活でも見覚えのないSAにてトイレ休憩に降りるも、駐車場にはほとんど車がなくゴーストタウンのよう。こんな日にも働いていらっしゃる大型トラックが数台ある程度です。そりゃこの会社以外の東京行きのバスのきなみ運休してるし、あんな台風の日のしかも深夜に車で出る人もそうそういないだろうしな…!

 しかもお客さんもみんなぐったり疲れているのか、そのSAでトイレ下車したのが私だけで、用を足してバスに戻るまでの間、いま世界で起きてるの私ひとりなのでは…?的な気分を味わいました。(そんなわけはない)

網棚に置いた荷物を忘れないよう到着予定時刻にアラームをかけるマンなんですけど、アラームが鳴って目覚めたらちょうどバスが停まる気配が。あれっすごい頑張って時間縮めたんだな!と思うも、アナウンスなくカーテンが開き…そこは足柄サービスエリアでした。ま、まだ神奈川県にも入ってねえ〜!!

結局東京に着いたのは予定時刻を4時間過ぎた朝10時半。でもまあ、マチネ前に身支度する余裕もある程度の時間でたどり着けて良かった…。二度とこんな思いはしたくないですけど。

ところで私がバタバタしていた間に関空が大変なことになっててビックリしたんですけど(待合室でニュースを見ました)、えっ月末の東北…って一瞬青ざめたけど、そういえば私ギリギリまで関空LCC乗ろうとして色々考えたもののどうしてもLCCくんと私のスケジュールが合わなくてあまりにもタイトになってしまうので、今なら早割効くし数千円ケチってバタバタするよりはもうJALでええわ、って伊丹発着のJAL取ってたんですよ…なんだこの今回の回避率の高さは!?

 

 

コトが終わったので参考に社名を暴露しますと、今回私が利用したのはVIPライナーさん。他に普段よく利用しているのはJRとウィラーで、4日夜の関西→関東便はどちらも全面運休でした。

各社にどういう違いがあってVIPは運行出来たのかはナゾなんですけど、今回他にもVIPで良かったなと思ったのは、VIPさんには「VIPラウンジ」というのがあって(時間によっては有料で一般の利用も可能で、着替えや化粧・時間潰しが出来、シャワーもあります)夜行バスは出発までここが待合室になります。今回のように実際の出発時間から2時間半も遅れてバスが来るような事態だと、この待合室の存在の楽さと安心感がハンパないです。お茶類と味噌汁くらいしかないけど無料で飲み放題だし。不安な中での温かいタダみそしるの味、とっても安心します。(そこ!?)

私がVIPをわりと愛してるのは公式から予約すると座席が選べることと、強制フルリクライニングです。四列でこれされると足元が狭くて辛い部分はあるんですが、それでも後ろの人に気を使うこともなくがっつり倒せるのほんとありがたい。しかもめちゃめちゃ真っ暗にされるのでマジで寝るしかなくて、他社だと民度が極端に下がる安価のバスでも、いつまでも喋ったりスマホ弄ってるのが全くいないのが高評価です。

ただ4列シートでも他社よりちょっと高めなことと、一部車両はコンセントではなく直接USBの充電コードが出てるんですが、これがわりと高確率で壊れてることがマイナスですね!定期的にチェックして直して!?

 

夜行バスのダイマと評価になってしまったけど、本題はそこじゃなかった(!)

 

 

推しくん、29歳のお誕生日おめでとうございました!!

 

そうかもうにじゅうきゅ……エッ29!?まじで!?

まあ顔面はやっとハタチになりましたって言われても納得しそうな反面、性格や考え方はわりと40過ぎたオッサンなのでは?みたいなとこもあるので平均を取ったらアラサーくらいでちょうどいいのではないかという気もしています。っていう話は前にも書いた気がする。

決死の思いでたどり着いたはいいものの、元々アフト回以外はアッサリした挨拶だけのカテコなのと、マチネ前に楽屋でサプライズお祝いしてもらった様子がツイッターやインスタで流れてきたので、もしかしたら触れずに終わるのかなとも思ったんですが(でもほぼ当日の推しくんの演技を見れるという自己満足のためだけに行ったのでなくても別に良かったんですけど)マチネで一度目の挨拶のあと引っ込んで二度目に出てきた時点でもう共演者さんたちがニヤニヤしていたので、あっこれはなんかフリがあるなwwwって丸わかりで和みましたw

推しくんも29歳をこんな素敵な先輩たちとの素晴らしい舞台で迎えられて、って言ってたけど、私も推しの29歳をあんな素敵なお芝居で迎えられて本当にしあわせだったなあ。

 

最近ふと思うんですが、独身で彼氏もいない、自己肯定感も低く家族とも特にそこまで折り合いが良いわけでもない私は、今自分の生活で一番中心で基準になっているのも一番大切な人も推しくんだし、今現在「世界で一番好きな男性」っていうくくりで言うなら、まあどう考えても推しくんなんですよ。

でも、いつも言うように私はりあこやガチ恋ではないです。(これは押すな押すな芸とかじゃなくてマジで違う)それって、よく考えるとすごいことだよなって。

あっこれは決してガチ恋の人を下に見てるとかではなく、恋するのは相手が誰だろうとそれはそれで素敵で大変なことだと思うのですが。

けど少なくとも私はそうじゃないわけで。そんな、恋してる相手でもなければましてや友人や家族でもない赤の他人のことをこんなに毎日考えて、その人中心に人生が回ってる状態ってなんかすごいな!?って最近改めて思います。それこそが本当の意味での「ファン」ってやつなんだろうけど。いやーファンってすごいな。なんか不思議だな…

 

9月のバイトのシフト入れようとしてどこにも余地がなくてビビッたけど、これからもマイペースに応援していきたいと思います。

てか9月のイベント立て続けに発表されたことでちょっと病み気味というか意地になって全部行きたい!外れたらしぬ!!!って言ってたけど、ここ数日推しくんがらみで個人的に嬉しいことがいくつもあったり、昨日ちゃんとお祝いできて、概ね今すごい満たされているのでまあ当たんなくてもいっか〜みたいなテンションになっています。もともと何もかも全部行くことにそこまでこだわりがあるわけじゃないからね。

 

ところで最近流行ってるので、遠征民ならではのオタクの会計収支をちゃんと計算してみようかな〜と思って手をつけたところチケット代だけでゲロ吐きそうな値段になったので見なかったことにしました。実質推し事費用この倍はかかってる計算なんだけど、どこからこのお金出てるの……?